2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
リリー先生「フィッツジェラルドは、小説のいたるところに 結末を暗示する文章 を ちりばめながら結末へ向かって書き進んでいます。 Fitzgerald uses the technique of foreshadowing to hint at what will happen later in the story. 」そう先生が言うので…
リリー先生 「デイジーは 典型的な サウス女性タイプ。 スカーレット・オハラ タイプね。映画の方の。 小説のスカーレット・オハラは、ぜんぜん美人っていう設定じゃないのよ。 しかも、もともとは、作者のマーガレット・ミッチェルは、 スカーレットってい…
今日から、第2章です。冒頭の「 the valley of ashes 」はどこでしょう?リリー先生 「 ニックの住む 郊外の高級住宅地 ウエスト・エッグ から、 電車でマンハッタンに向かうと、中ほどに見えてくる地区ですね。 「ウエスト・エッグ」は、実際にある地区 「…
リリー先生 「そして、最後に、また フィッツジェラルドの お得意のやりかた indirect な表現で終わりますね。 unquiet ですからね。 わざわざ quiet に un ですからねえ。 「静か / じゃない」 わけですね。 少し前のところにあるように、この夜は、 風が吹…
第1章の最後の文章、ニックの視界に ふいに現れたギャツビーの様子が描かれていて とても美しいですが、そこに出てくる「対岸の緑の灯」、 これは、アメリカで、「ギャツビー」といえばこの「緑の灯」と、セットになって引用されるくらい有名です。リリー先…
リリー先生 「 さて、大衆自動車の普及も始まった この1920年代、 1920年には、アメリカで女性の参政権が認められました。 このころに、避妊法が始まり普及を始めた時代でもあります。 この組み合わせで 何が 始まったと思う? 1950年、60年に、Free Sexの時…
リリー先生 「 ミス・ベーカー の名前は、Jordan Baker。 Jordan は当時の車の名前。 Bakerも、当時の車の名前です。 この時代は 自動車の時代が始まったところ。 自動車は この小説の キーワードですね。 ところで、ミス・ベーカーは プロのゴルファーです…
デイジーのいる部屋の天井は、よくあるヨーロッパのお城ふうの天井。 天上のふち飾りで、だいたい白く塗られているので、ちょうど、 白いウエディングケーキみたいに見えます。 でも、村上さん、the frosted wedding-cake は、 「砂糖をまぶしたウエディング…
デイジーの登場 ニックが、ブキャナン夫妻の家を訪れて、 デイジーのいる部屋に入っていきます。 部屋に勢いよく入ってくる風にはためく 長いカーテン、 生地が上等だろうから 旗やヨットの帆みたいに バッサ バッサ、音を立てるんでしょうね。 デイジーとミ…
リリー先生 「ニックとトムが入っていた イェール大学の シークレット・クラブは、 本当に現存するクラブで、もちろん、ブッシュも メンバーでした」 - 村上春樹版 p.20 後ろから5行目 原書 p.7 中ほど
リリー先生 「グレート・ギャツビー」は、「お金のお話」、 「ひと夏のお金のお話」です」「アメリカは お金 money の国。 この国は、ピューリタンが来た時から 「お金をたくさん持っていること」「裕福であること」は 良きこと、”神から選ばれている印 Sign…
リリー先生、 ミッシェルのドレスについても少しコメントしてました。「黄色は彼女にとてもよく似合っていたわ。 ところで、就任式に着るドレスとしては、今までのファーストレディーは、 よく、赤色 や 青色 を着ていました。 だから 黄色というのは、ちょ…
リリー先生は、ばりばりの 民主党支持者。 ブッシュ大統領が再選された時には、1週間、 喪服を着て過ごしたそうです。リリー先生、オバマ新大統領就任演説をこんなふうに言ってました。「オバマ大統領のスピーチは、Good でしたけど、 Great ではなかったわ…
リリー先生 「同じ高級住宅地でも、 ウエスト・エッグ に住む金持ちと、 イースト・エッグ に住む金持ちは ちょっと種類が違いますね」イースト・エッグの方は、数世代前から金持ちだった、Old moneyの人々。 それに対して、 ウエスト・エッグの方は、自分の…
就任式に出る前の控室で、 就任の宣誓の練習をしているオバマ氏。 ところで、本番の就任の宣言のとき、オバマ大統領は、スムーズに 言えずに、詰まっていましたが、あれは、宣言を先導した最高裁長官が 言い間違えたので、オバマ氏はいったん宣言を途中で止…
今日は、マンハッタンのハーレムの教会に、ゴスペルを習いに行く日でした。 ハーレムでバスに乗ると、前の座席のおばさんが、 タブロイド新聞「New York Post」と広げていました。 ちょうどそのページに、大統領就任式とその後のパーティーの舞台裏写真が出…
ニックは、証券マン として、マンハッタンの事務所で働き始めました。 1920年当時のマンハッタンには、すでに66階建の摩天楼が建ち、地下鉄も動き出していました。 ニックが 家を借りたのは、「ウエスト・エッグ」 というマンハッタンの郊外の住宅地。…
就任式後の催しも全部終わって、新しい自宅 ホワイトハウスに戻って来て オバマ・スマイルでネクタイをゆるめるところ。 就任式後のパーティーに出かける前に、娘のマリアに写真を撮ってもらうオバマ氏。 嬉しそうな顔。 娘たち二人は、就任式に来ていたお出…
村上春樹版 ニックの祖父の兄は、南北戦争のとき 徴兵を逃れた。リリー先生 「お金で徴兵を逃れた、というのは、実際にあったことでした。 あのロックフェラーも、このニックの祖父の兄のように お金で身代わりを立てて 徴兵を逃れたのよ。 徴兵逃れをしたロ…
ニックは アメリカ中西部 Middle Western city 出身、 と、書いてあります。リリー先生 「 たぶん、シカゴ、か、たぶん、ミネアポリス。」と言ってました。 - 原書 p.3 2行目 村上春樹版 p.12 7行目 - シカゴ (イリノイ州) http://ja.wikipedia.org/wiki/%…
リリー先生 「 この小説は、”ギャツビーをめぐるひと夏の出来事” のお話。 この冒頭部分は、その”出来事”が終わってしまった後に、 ニックが、その出来事に関して語っているわけです。 読者は、まだ、「ギャツビーをめぐるひと夏の出来事」を読み終わってい…
オバマ大統領が好きな本、影響を受けた本についての記事がありました。オバマの好きな本のリストに、「グレート・ギャツビー」は入ってはいませんが、記事の中に、こんなようなくだりがあって「グレート・ギャツビー」がでてきます。ーーアメリカ人の子供と…
「 フィッツジェラルドがこの小説を書いた1920年代初頭、” ニック ” が、目新しいもの novelty だった。=つづく=」というようなことを 前回(教室7)で書いてから、オバマ大統領の就任式が挟まってしまったので、ちょっとそこで”授業”が止まってしまっ…
Wow, look at her and her brown skin!オバマ大統領が選挙活動中、 わたしは、友人の黒人の女性に、 「ミッシェル・オバマって、奇麗な人ね」 と言ったことがあります。 ミッシェルさんは、手足が細長くて、背もすらりと高く、 顔だって、顎が一般にはあまり…
明日はいよいよ オバマ大統領の 就任式。 オバマ氏が 大統領選挙 に勝ってから、 雑誌、新聞、ありとあらゆる印刷媒体の表紙に オバマ氏の 写真やイラストだらけでした。そんななかで、1番好きだったのは これ! 「ホワイトハウスに引っ越したら犬を飼って…
小説グレート・ギャツビーは、1922年のひと夏の物語。1922年というと、第一次世界大戦が終わった 数年後のこと。小説の中の 「ニック」も、第一次世界大戦の戦場へ従軍していて、 帰国して数年後 という設定です。リリー先生 「その頃のアメリカは ”10−Year−…
ところで、1月20日(火)は、オバマ新大統領の就任式。テレビも新聞もなにもかもニューヨークじゅうその話題でもちきり状態。 オバマは、リンカーン大統領にちなんだことをたくさんやっていますし、 よく比べられて(つまり期待されている)います。リン…
リリー先生、ギャツビーの名前を 深読みしたあと、机の上の自分のペーパーバックの表紙をめくり、大切そうに、第1章を ひろげました。「この第1章の 冒頭の文章 と、最終章の 最後の文章 は、アメリカ近代文学の ” 名 文 ” と 賞賛されている文章なのよ」…
一日目のクラスに出てきた ”Gaspiller”。 (フランス語で”無駄にする”の意味)。念のため、クラスメートのフランス人に、「”Gaspiller” を、 発音してみて 」 と、頼んで 発音してみてもらいました。最後の、「--iller 」 の部分は、軽く…
「ギャツビーの名前なんだけど」と、リリー先生は黒板にチョークで”Gut” ”Gaspiller” と 書きながら クラスを始めました。 「”Gut”は 当時のスラングで Gun 銃のこと。 それと、フィッツジェラルドは この小説を書いている頃 パリに住んで…