教室:第1章

教室(20) 第1章は、カエルの合唱でおしまい。次回からは第2章です

リリー先生 「そして、最後に、また フィッツジェラルドの お得意のやりかた indirect な表現で終わりますね。 unquiet ですからね。 わざわざ quiet に un ですからねえ。 「静か / じゃない」 わけですね。 少し前のところにあるように、この夜は、 風が吹…

教室(19)第1章 ギャツビー と 緑のライト

第1章の最後の文章、ニックの視界に ふいに現れたギャツビーの様子が描かれていて とても美しいですが、そこに出てくる「対岸の緑の灯」、 これは、アメリカで、「ギャツビー」といえばこの「緑の灯」と、セットになって引用されるくらい有名です。リリー先…

教室(17) 第1章 女性の権利、自動車の普及、避妊法の普及 の組み合わせ

リリー先生 「 さて、大衆自動車の普及も始まった この1920年代、 1920年には、アメリカで女性の参政権が認められました。 このころに、避妊法が始まり普及を始めた時代でもあります。 この組み合わせで 何が 始まったと思う? 1950年、60年に、Free Sexの時…

教室(16) 第1章 ミス・ベーカーの名前は車の名前 車はこの話のキーワード

リリー先生 「 ミス・ベーカー の名前は、Jordan Baker。 Jordan は当時の車の名前。 Bakerも、当時の車の名前です。 この時代は 自動車の時代が始まったところ。 自動車は この小説の キーワードですね。 ところで、ミス・ベーカーは プロのゴルファーです…

教室(16)第1章 でも村上春樹さん、Frosted は、アイシングですってば!

デイジーのいる部屋の天井は、よくあるヨーロッパのお城ふうの天井。 天上のふち飾りで、だいたい白く塗られているので、ちょうど、 白いウエディングケーキみたいに見えます。 でも、村上さん、the frosted wedding-cake は、 「砂糖をまぶしたウエディング…

教室(15)第1章 村上春樹さんはこういう場面好きなんだろうなーというデイジーの場面

デイジーの登場 ニックが、ブキャナン夫妻の家を訪れて、 デイジーのいる部屋に入っていきます。 部屋に勢いよく入ってくる風にはためく 長いカーテン、 生地が上等だろうから 旗やヨットの帆みたいに バッサ バッサ、音を立てるんでしょうね。 デイジーとミ…

教室(15) 第1章 ブッシュもメンバーだった イェール大学 の シニア・ソサエティ 

リリー先生 「ニックとトムが入っていた イェール大学の シークレット・クラブは、 本当に現存するクラブで、もちろん、ブッシュも メンバーでした」 - 村上春樹版 p.20 後ろから5行目 原書 p.7 中ほど

教室(13) 第1章 ウエスト・エッグ イースト・エッグ 住んでいる人の違い

リリー先生 「同じ高級住宅地でも、 ウエスト・エッグ に住む金持ちと、 イースト・エッグ に住む金持ちは ちょっと種類が違いますね」イースト・エッグの方は、数世代前から金持ちだった、Old moneyの人々。 それに対して、 ウエスト・エッグの方は、自分の…

教室(12) 第1章 ウエスト・エッグ イースト・エッグ は、どこでしょう?

ニックは、証券マン として、マンハッタンの事務所で働き始めました。 1920年当時のマンハッタンには、すでに66階建の摩天楼が建ち、地下鉄も動き出していました。 ニックが 家を借りたのは、「ウエスト・エッグ」 というマンハッタンの郊外の住宅地。…

教室(11) 第1章 ニックの祖父の兄の徴兵逃れ と ロックフェラーの徴兵逃れ

村上春樹版 ニックの祖父の兄は、南北戦争のとき 徴兵を逃れた。リリー先生 「お金で徴兵を逃れた、というのは、実際にあったことでした。 あのロックフェラーも、このニックの祖父の兄のように お金で身代わりを立てて 徴兵を逃れたのよ。 徴兵逃れをしたロ…

教室(10) 第1章 ニックの実家はどこでしょう

ニックは アメリカ中西部 Middle Western city 出身、 と、書いてあります。リリー先生 「 たぶん、シカゴ、か、たぶん、ミネアポリス。」と言ってました。 - 原書 p.3 2行目 村上春樹版 p.12 7行目 - シカゴ (イリノイ州) http://ja.wikipedia.org/wiki/%…

教室(9) 第1章の有名な冒頭部分はこのへんにして、完読後、もどってきましょう

リリー先生 「 この小説は、”ギャツビーをめぐるひと夏の出来事” のお話。 この冒頭部分は、その”出来事”が終わってしまった後に、 ニックが、その出来事に関して語っているわけです。 読者は、まだ、「ギャツビーをめぐるひと夏の出来事」を読み終わってい…

教室(8)第1章 ・ フィッツジェラルドが最初 ”ニック” ザ・ナレーター

「 フィッツジェラルドがこの小説を書いた1920年代初頭、” ニック ” が、目新しいもの novelty だった。=つづく=」というようなことを 前回(教室7)で書いてから、オバマ大統領の就任式が挟まってしまったので、ちょっとそこで”授業”が止まってしまっ…

教室(4)第1章 ・ 名文 ・ フィッツジェラルドの文章

リリー先生、ギャツビーの名前を 深読みしたあと、机の上の自分のペーパーバックの表紙をめくり、大切そうに、第1章を ひろげました。「この第1章の 冒頭の文章 と、最終章の 最後の文章 は、アメリカ近代文学の ” 名 文 ” と 賞賛されている文章なのよ」…

教室(3)"Gaspiller"をフランス人に発音してもらった

一日目のクラスに出てきた ”Gaspiller”。 (フランス語で”無駄にする”の意味)。念のため、クラスメートのフランス人に、「”Gaspiller” を、 発音してみて 」 と、頼んで 発音してみてもらいました。最後の、「--iller 」 の部分は、軽く…

教室(1)NYにある英語の小説クラスと一緒にギャツビーを読もう!

ニューヨークの郊外にある、英語の小説クラス。 担任のリリー先生と一緒に、今「グレート・ギャツビー」を読んでいます。 リリー先生は「この小説が好きで15回も読んでいるけど、ブッシュの時代とその時代の終りである今のアメリカが、この小説世界と重なっ…

教室(6)この「グレート・ギャツビー」を使っています。

ところで、 リリー先生のクラスで使っている 「The Great Gatsby」は、これです。出版社 : Scribner から出ている、ペーパーバックです。テクノラティプロフィール