教室(22)の続き:ニューヨークは実に多様な人たちが ちゃんと分かれて住んでいる

「小説グレート・ギャツビーの灰の谷間クイーンズ」は、
 実在の街 Queens がモデル。
 マンハッタンへ 片道一律2ドル(200円くらい)の バスや 地下鉄に 乗って通える住宅地 の一つが、そのクイーンズで、
他に 片道一律2ドルの範囲にあるのは、
ブルックリン、フラッシング、サウスブロンクスブロンクスなどがあります。

それより、遠方になると、2ドルのバスや地下鉄は通っていません。
ですから、列車か自家用車で通わなければなりません。

列車は、マンハッタン往復となると10ドル(1000円くらい)を超えます(距離に比例する。一律ではない)。

つまり、バスや地下鉄の終点となるところから先の方に、
いわゆる 郊外の 裕福な層の 住宅街 が始まるのです。

あまりにも分かりやすい格差社会です。

片道一律2ドルで行ける範囲の地域は、比較的物価も低く、低所得者にも住み安く
比較的新しく移民してきた人々や 有色人が多く住んでいます。

そこを越えると、いわゆる 郊外の一戸建ての家 が建ち始め
明らかに 有色人が少なく 白人が多くなります。

昼間、マンハッタンで いろいろな肌の色の人たち、色々な国から来た人たち、いろんなクラスの人が 入り混じって 働いたり 遊んだりしていますが、仕事や遊びが終わって 家に帰ると、

パレットの上で混ぜられた いろんな色の絵具が またチューブに戻って 色別に 絵の具箱に収まるように、結構きれいに分かれて住んでいます。 

低所得層の人たちが 住む地域でも、微妙に上下があり、一般に、
サウスブロンクスブロンクスに住む人たちは、なんとかうまくやって、フラッシングやクイーンズに引っ越せたらいいなー、と思うらしく、
クイーンズの人たちは、ブルックリンを目指すらしいです。
ブルックリンの若い夫婦は、子供が出来たら 良い公立学校のある 郊外(一律2ドルのバス地下鉄の無い)グレート・ネック、マンハセット、ポート・ワシントン、ウエストチェスター、コネチカットの 庭付き一戸建てに 住みたいと思うようです。
(・どの地区にも、もちろん、裕福な人もすんでいます。とくにブルックリンは若くて裕福な人も多く、その場合子供は私立の学校にいれたりしています。でも、比較すると、だいたい上記のような構図です)