(82)さて難解に見えた第1章の冒頭の文章に戻ってみましょう

    • つづき--

”実のところギャツビーは、僕が「こんなものは絶対に我慢ならない」と考えるすべてを、
そのまま具現したような存在だった。

リリー先生「もともと、ニックにとって ギャツビーは、ニックのとなりに住む 際限のなさそうなおカネで、
       豪華な見かけ に飾られた 中身のない大金持ちという存在でした。
       そのギャツビー像が ひと夏の間に 変わってゆきました  」

” もし人格というものが、・・・・・それは彼に尋常ではない希望を抱かせ、
 強い夢想へと駆り立てた。

リリー先生「 成り上がってきた ギャツビー。 
    デイジー と人生をやり直すために 限度なく成り上がってきたギャツビー 」

” そう---ギャツビーは最後の最後に、彼が人としてまっすぐであったことを
僕に示してくれた。

 # 原書の方では、かんたんに、
    No--Gatsby turned out all right at the end;

――続く――
 
     

(81)さて難解に見えた第1章の冒頭の文章に戻ってみましょう

――続き――

”昨年の秋に東部からここに戻ってきたときの僕は、いっそのこと世界が軍服を身にまとい、
いつでも道徳的に気をつけの姿勢をとっていればいいのにという心情にさえなっていた。

リリー先生
  「“ギャツビーのひと夏”が終わったあと、東部つまりニューヨークから
    故郷の中西部に戻ってきた ときの、ニックの心情は、
   No more party. Behave now. という心情だった、という意味ですね」